人は感情で動きます。
楽しいこと、面白いこと、興味があることなら、
行動に移すのは簡単です。
むしろ、行動しなくてはいられないこともあるでしょう。
例えば、友達との食事は、
時間を忘れるくらいに楽しい時間が過ごせると思うと、
ワクワクしながらその時を待ちますよね。
一方、煩わしいこと、辛いことなどは、
行動に移すのは難しいことです。
仕事でミスをして、それを上司に報告するのは、
叱られるのが分かっているので、憂鬱な気分になり、
行動までに時間がかかったりしますよね。
このように、どのような感情が得られるのかによって、
人の行動は大きく左右されます。
勉強を面白いなどと思っているのなら良いのですが、
子供にとって勉強は、
マイナスの感情を得るものであることが多いので、
これを行動に移すことは、なかなか難しいことです。
勉強はつまらない、解らない、辛いことだと思っていれば、
他の楽しい、面白いことをしたがるでしょう。
このように、
今の感情、欲求にしたがって行動することを
「感情本位」の行動といいます。
今の感情→今の欲求→行動
これは、行動の原動力とはなりますが、
「今」の感情や欲求のため、
後になってから悔やむようなことにもなりかねません。
一方、
「目的本位」の行動というものがあります。
これは、今よりもこれから先、
どのような気持ちになりたいのか、
どのようなことが起こって欲しいのか、
という「未来」の感情や欲求を考え、
それを基に行動することです。
これは、感情のままの行動をする前に、
一旦停止し、自分自身と対話するということです。
今の感情→今の欲求→一旦停止
→未来の感情→未来の欲求→行動
つまり、
自分がしようとしていた行動が、
今の感情にしたがった行動であることに気付き、
その後、目的に沿った行動が何かを考え、
そして、その目的に沿った行動を選択する
ということなのです。
これによって、本当に意味のある行動をとることができます。
「感情本位」だと、勉強は嫌だからしないとなりますが、
「目的本位」であれば、勉強は嫌だけどするということになります。
この「目的本位」の行動をしようとすることこそが、
主体性の中身です。
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