やる気を出させるために、
報酬(ごほうび)を与えようとすることがありますよね。
しかし、
それに向けてがんばることを期待していたのに、
あまり効果がなかったという経験はないでしょうか?
今回は、
そんな報酬に関しての注意点についてお話しします。
まず、報酬を与えようとする際、
その条件となる目標を設定すると思うのですが、
この時、親が一方的に決めるのではなく、
必ず子供の意見を聴くようにしましょう。
他人が決めた目的や目標では、やる気は出ません。
それが、親からのものであってもです。
また、これは、
子供の言うことに従うということでもありません。
子供の言葉を聴き、
その考えや思いを理解するということですね。
そして、親の意見も伝え、
適正な条件を設定するといいでしょう。
次に、報酬で効果を出すためには、
子供が学習方法について、
ある程度分かっている必要がある、ということです。
努力すれば、テストの点数を伸ばせる、
ということを知っていなければならないのです。
過去に、努力したが全然だめだった、
という経験を持っている子供には、
報酬による効果は期待できないでしょう。
なぜなら、その経験から、
「あの時がんばってもだめだった」、
「努力しても、まただめに決まってる」、
「自分は頭が悪いんだ」、
「どうせ自分なんて・・・」
というように、自己否定感を強めており、
努力する気にはなれないからです。
これは、学習方法に原因があることがほとんどですので、
それを変更・改善して再チャレンジすればいいのですが、
なかなかそうはならないですね。
一度失敗すると、その過去が行動を抑制してしまいます。
このような場合には、
報酬による動機付けの前に、
子供自身が、正しい学習方法を身につけ、
それを実践することによって結果が出る、
ということを知る必要があります。
最後に、報酬として与えるものですが、
子供が望むものが良いですね。
望んでいないものでは、
当然がんばれません。
以上、報酬についてお話ししてきましたが、
注意が必要だということはお分かりいただけたでしょうか。
報酬は万能ではないのですね。
また、報酬として、単純に金品を与えるのもいいですが、
子供が本当に望むもの、
それは、親からの承認・賞賛だということもお忘れなく。
これが欲しくない子供は皆無ですから。
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