『学習ガイドライン』
6.目的・目標・計画(3)
「計画」
欲求に基づく目的がわかったとしても、
行動できない場合として、
以下の2つの原因についてお話ししていました。
・目指すところが遠すぎる
・具体的に何をすればいいかわからない
今回は、
具体的に何をすればいいかわからない
場合の解決策です。
勉強しようと机に向かったはいいが、
そこで、「さて何をしようか」と考えますよね。
ああでもない、こうでもないと考えながら、
真っ先に出てくるのが、
「面倒だ」とか「面白くない」とかマイナスの感情です。
目的がはっきりしていたとしても、
まずはこのようなマイナス感情から始まるのが普通です。
そうすると、だんだん他のことに関心が移っていきます。
テレビは今何をやってるかとか、
机周りが気になって、普段はしない片づけを始めるとか、
勉強はそれだけマイナス感情が強かったりします。
これは、考えることから始めるために起こるので、
それをやめれば解決します。
つまり、やるべきことを予め明確にしておくこと、
すなわち計画を立てることです。
しかし、一口に計画と言っても、様々な立て方があり、
どんな方法でもいいわけではありません。
計画を立てる上で重要なのは、
行動に具体性を持たせることです。
例えば、
「19:00から20:00まで、数学をやる」
では、結局行動する前に、考える必要があります。
そうなれば、計画を立てたけど、できなかった、
となるのが目に見えています。
一方、
「数学の教科書、連立方程式の32から34ページ
問題をできるようになるまで、
次に、ワークの41から43ページ
同じく問題をできるようになるまで、
これを19:00から20:00まででやる」
と、このぐらい具体的であるならどうでしょう。
これであれば、机に向かって、
すぐに数学の教科書を開けばいいと分かるので、
何をするか考える必要がありません。
考えなくていいということは、
他のことに関心が向きにくいので、
すぐに行動に移せるとも言えるでしょう。
このように、具体的な計画があることで、
行動に迷いがなくなり、
スムーズに行動に移せます。
この章でお伝えしたことを整理すると、
家庭学習を継続し、習慣にするためには、
・想像力を使い、目的を意識すること
・スモールステップで達成感を得ること
・計画する行動に具体性を持たせること
となります。
中学生がこれを完璧に実行するのは、
難しいかもしれませんが、
私達大人が適切なサポートをすれば、
不可能ではありません。
私たちも同様に、目的意識を持ち、
スモールステップや具体的な行動を考えて、
子供達に接していくことで、
彼らの成長を実感できるのではないでしょうか。
以上、『学習ガイドライン』について
お話ししてきましたが、
次回は、
そのまとめやねらいを簡潔にお伝えしたいと思います。
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