今回は、これまでお話ししてきた『学習ガイドライン』を
簡潔にまとめ、また、そのねらいについてお伝えします。
まとめに入る前に、
まずは現在の教育について少し触れておく必要があるでしょう。
あなたは、お子様がどうなることを望んでいますか?
「幸せな人生を送って欲しい」
「一人前の社会人として活躍して欲しい」
「自立した大人になって欲しい」
「社会に貢献する人になって欲しい」
多少違いはあると思いますが、
おそらく、こういったことではないでしょうか。
このような望みを抱いているとすると、
これが叶うために何が必要ですか?
お分かりですよね?
しかし、人間というものは、
つい目の前のことに関心が向いてしまいます。
目の前のこととは、そうです。
テストの点、通知表の点、模試の偏差値などです。
意識していないと、
これらばかりを追ってしまいがちになるのです。
そして、点を上げようと塾へ行かせたりします。
無論、決して塾が悪いということではなく、
上手く使えば大きな効果があるでしょう。
問題なのは、目的を意識しているのかということです。
塾の中でも、特に大手の塾は、民間の営利企業であるがゆえに、
成績を上げることが利益につながりますから、
様々な手を使い、点を上げようとします。
これが問題なのです。
手取り足取り、子供の先回りして指導してしまうため、
子供は受身一辺倒となります。
これでは、先程の、
あなたの望みを叶えるために必要なものは、得られるでしょうか?
その必要なもの、問題解決力や自己管理力、自己リーダーシップ、
自分を信じる力といった「生きる力」は、
主体的・能動的でなければ、育まれることはないでしょう。
先の大手塾のことでも、
子供自身がきちんと目的意識を持っているのなら、
成果が出るでしょう。
もちろん点だけではありませんよ。
しかし、そうではないのなら、受身の姿勢を強くし、
後に、その環境から外れた時に、適応できなくなる恐れがあります。
このようなことから、塾に頼る前に、
主体的・能動的な姿勢を持っていて欲しいのです。
この主体的・能動的な姿勢を育むのに絶好の機会があります。
それが、家庭学習です。
『学習ガイドライン』では、第1章、第2章で、
教えられることで成績が良くなるのではなく、
自らが行動することで成績があがることを体験してもらいます。
ここでの主眼点は能動性です。
変化を望むのであれば、自らが行動することだということを
感じてもらっています。
次に、第3章から第6章までで、
行動に目的・意味・理由を付加させていきます。
当然のことながら、子供の欲求に基づきます。
主体性ということですね。
そして最後に、それらを計画という形で、
毎日の行動に落とし込み、
家庭学習の習慣としていきます。
このようにして、家庭学習を続けていきますが、
中心はあくまで自らの行動です。
もちろん、こうなるまでに時間はかかります。
おおよそ6ヶ月から12ヶ月ほどでしょうか。
しかし、これで得られるものは大きいはずです。
自らの足で立ち、歩を進めていく子供達の活躍を願っています。
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